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2025年2月22日土曜日

肢体不自由教育実践 授業力向上シリーズNo.12 視線で選ぶ文字構成の学習 ~自立活動の指導と密接な関連を図った国語科の実践~


先日、私の教育実践が「肢体不自由教育実践 授業力向上シリーズNo.12」に掲載されました。

重度の肢体不自由と言語表出に困難を抱える児童が、視線を使った学習で、成果を上げた事例です。

きっかけは「得意」を活かすこと

当初、この児童は従来の学習方法ではなかなか成果が出ず、私も試行錯誤の日々でした。そんな中、児童が得意な「視線入力」に注目し、10年以上実践してきた学習法を試してみることにしました。

視線で文字を選ぶ!学習の工夫

  • 教材の工夫: 文字カードにネオジム磁石を付け、ホワイトボードに貼りやすくすることで、見やすく、扱いやすい教材にしました。
  • 段階的な学習: 易しい課題から始め、徐々に難易度を上げていくことで、無理なくステップアップできるようにしました。

継続した学習は必ず実る

児童は、提示された文字カードを真剣に見つめ、視線で正しい文字を選びました。その結果、なんと30種類以上の3文字単語を構成することに成功!さらに、濁音や半濁音も習得し、文字カードを読む際に自ら声を出そうとする姿も見られました。

この実践から学んだこと

  • 個々の特性に合わせた学習法の大切さ
  • 支援機器の活用可能性
  • 「得意」を活かすことで学習意欲が高まり、大きな成果につながること

今後の目標

  • 動詞や形容詞、多文字単語への挑戦
  • 日常生活での視線入力装置の活用

現在の学習状況






2025年2月17日月曜日

iPadの視線入力でひらがな学習!iPadアプリ「ひらがなわかるもん」活用方法

  







 視線入力での文字学習は、肢体不自由のあるお子さんにとって有効な手段の一つです。しかし、Windowsの視線入力では、関係のない部分に視線が向いてしまい、学習に集中できないという課題がありました。

iPadアプリ「ひらがなわかるもん!!」「ひらがなめっちゃわかるもん!!」とiPadのアクセシビリティ機能を活用することで、この課題を克服し、より効果的な視線入力学習を実現できます。

「ひらがなわかるもん」とiPadアクセシビリティの連携

「ひらがなわかるもん」は、ひらがな学習に特化したiPadアプリです。このアプリとiPadのアクセシビリティ機能を組み合わせることで、視線入力による文字学習が可能になります。

視線入力の設定は簡単で、iPadの設定アプリから「アクセシビリティ」「視線追跡」をオンにするだけです。

視線入力のキャリブレーションと選択決定時間

視線入力を利用する際、キャリブレーション(視線と画面の対応付け)が毎回必要になる点が課題です。しかし、「ひらがなわかるもん」では、選択決定までの時間をアシスティブタッチの拡張予測変換の時間で変更することができます。

アシスティブタッチの設定は、「設定」アプリの「アクセシビリティ」「タッチ」「アシスティブタッチ」でオンにできます。

アクセスガイドで学習に集中

iPadのアクセスガイド機能は、特定のアプリの使用を制限する機能です。これを利用することで、「ひらがなわかるもん」使用中に他のアプリを起動してしまうことを防ぎ、学習に集中することができます。

アクセスガイドは、「設定」アプリの「アクセシビリティ」「アクセスガイド」でオンにできます。

実際に使用した感想と事例

実際に「ひらがなわかるもん」を視線入力で使用したところ、Windows環境と比較して立ち上げが非常に早く、スムーズに学習を開始できました。

国語の個別学習15分間で実践した事例では、これまでスイッチでの選択学習が難しかった視線入力が得意な児童が、eyemotは使いこなしているものの、文字学習にはあまり活用できていませんでした。「ひらがなわかるもん」を導入したところ、視線でひらがなを選択し、読み上げることで、意欲的に学習に取り組む姿が見られました。

「ひらがなわかるもん」の教材作成機能

「ひらがなわかるもん」と「ひらがなめっちゃわかるもん!!」では、イラストと文字を追加して新たな教材を作成することができます。この機能を利用することで、お子さんの興味や学習状況に合わせて、オリジナルの教材を作成することが可能です。

注意

「ひらがなわかるもん!!」のアプリを全問正解したり、広告再生ボタンを押すと、場合によっては意図しないゲーム広告が表示されることがあります。

まとめ

iPadアプリ「ひらがなわかるもん」とiPadのアクセシビリティ機能を組み合わせることで、視線入力による効果的なひらがな学習が可能です。

  • 毎回キャリブレーションが必要という課題はあるものの、選択決定時間をアシスティブタッチで調整することで対応できます。
  • アクセスガイド機能で学習に集中できます。
  • Windows環境と比較して立ち上げが早く、スムーズに学習を開始できます。
  • 視線入力が得意な児童が、意欲的に学習に取り組む姿が見られました。
  • イラストと文字を追加して、オリジナルの教材を作成できます。

Windowsの視線入力では難しかった学習が、iPadと「ひらがなわかるもん」の組み合わせで実現できます。ぜひ一度試してみてください。

参考資料

2018年3月22日木曜日

2018年3月21日水曜日

2018年3月16日金曜日

2018年3月15日木曜日

2018年3月11日日曜日