2025年2月17日月曜日

iPadの視線入力でひらがな学習!iPadアプリ「ひらがなわかるもん」活用方法

  







 視線入力での文字学習は、肢体不自由のあるお子さんにとって有効な手段の一つです。しかし、Windowsの視線入力では、関係のない部分に視線が向いてしまい、学習に集中できないという課題がありました。

iPadアプリ「ひらがなわかるもん!!」「ひらがなめっちゃわかるもん!!」とiPadのアクセシビリティ機能を活用することで、この課題を克服し、より効果的な視線入力学習を実現できます。

「ひらがなわかるもん」とiPadアクセシビリティの連携

「ひらがなわかるもん」は、ひらがな学習に特化したiPadアプリです。このアプリとiPadのアクセシビリティ機能を組み合わせることで、視線入力による文字学習が可能になります。

視線入力の設定は簡単で、iPadの設定アプリから「アクセシビリティ」「視線追跡」をオンにするだけです。

視線入力のキャリブレーションと選択決定時間

視線入力を利用する際、キャリブレーション(視線と画面の対応付け)が毎回必要になる点が課題です。しかし、「ひらがなわかるもん」では、選択決定までの時間をアシスティブタッチの拡張予測変換の時間で変更することができます。

アシスティブタッチの設定は、「設定」アプリの「アクセシビリティ」「タッチ」「アシスティブタッチ」でオンにできます。

アクセスガイドで学習に集中

iPadのアクセスガイド機能は、特定のアプリの使用を制限する機能です。これを利用することで、「ひらがなわかるもん」使用中に他のアプリを起動してしまうことを防ぎ、学習に集中することができます。

アクセスガイドは、「設定」アプリの「アクセシビリティ」「アクセスガイド」でオンにできます。

実際に使用した感想と事例

実際に「ひらがなわかるもん」を視線入力で使用したところ、Windows環境と比較して立ち上げが非常に早く、スムーズに学習を開始できました。

国語の個別学習15分間で実践した事例では、これまでスイッチでの選択学習が難しかった視線入力が得意な児童が、eyemotは使いこなしているものの、文字学習にはあまり活用できていませんでした。「ひらがなわかるもん」を導入したところ、視線でひらがなを選択し、読み上げることで、意欲的に学習に取り組む姿が見られました。

「ひらがなわかるもん」の教材作成機能

「ひらがなわかるもん」と「ひらがなめっちゃわかるもん!!」では、イラストと文字を追加して新たな教材を作成することができます。この機能を利用することで、お子さんの興味や学習状況に合わせて、オリジナルの教材を作成することが可能です。

注意

「ひらがなわかるもん!!」のアプリを全問正解したり、広告再生ボタンを押すと、場合によっては意図しないゲーム広告が表示されることがあります。

まとめ

iPadアプリ「ひらがなわかるもん」とiPadのアクセシビリティ機能を組み合わせることで、視線入力による効果的なひらがな学習が可能です。

  • 毎回キャリブレーションが必要という課題はあるものの、選択決定時間をアシスティブタッチで調整することで対応できます。
  • アクセスガイド機能で学習に集中できます。
  • Windows環境と比較して立ち上げが早く、スムーズに学習を開始できます。
  • 視線入力が得意な児童が、意欲的に学習に取り組む姿が見られました。
  • イラストと文字を追加して、オリジナルの教材を作成できます。

Windowsの視線入力では難しかった学習が、iPadと「ひらがなわかるもん」の組み合わせで実現できます。ぜひ一度試してみてください。

参考資料

2023年4月19日水曜日

リンク機能を使ったDropTalkをスキャン動作せずに、なんでもワイヤレスで操作するには①



DropTalkをスイッチ操作している子がいます。

自分が作った朝の会のリンク機能を使ったDropTalkのキャンバスを使うときにiPadタッチャーではなく、なんでもワイヤレスを使いたいなと思いました。

それで、なんでもワイヤレスで操作する使う方法をいろいろ試行錯誤した結果、「レシピで画面の中央をタップする」にして、なんでもワイヤレスでspaceキーで飛ばすとうまく、いきました。

これはiPdad本体の設定を使いました。

 


 

2023年3月5日日曜日

スイッチを押すことは教科にとって、どういうねらい(目標)になるか?


 









国語・算数(ことば・かず)の授業でスイッチを使うことがあると思いますが、重度重複のお子さんがスイッチを押す場合(因果関係が分かるか分からないかぐらいの段階)、教科の目標のどこにあたるのか、学習到達度チェックリストに当てはめてみると以下のような感じかなと思います。


国語分野(操作→書くことにつながる)

スコア2 腕や手足を動かす(探索的で目的意識はない)

スコア4 手に触れたものをつかむ(外界を志向した手指操作)


国語分野(表現・要求→話すことにつながる)

スコア2 手をわずかに動かす(探索的で目的意識はない)

スコア4 親しい人やおもちゃなどに向かって、声を出すまたは手を伸ばす(外界を志向した手指操作)


算数分野(外界の知覚認知)

スコア4 物に手を伸ばす


ちなみにスコアは月齢と同義になります。

このような視点でスイッチを使った学習をすると目標がより明確になるのかなと思います。

2023年2月24日金曜日

異常にキレイな木工室












 勤務校はたぶん日本で一番、きれいに整頓されている特別支援学校の木工室です。


理由は、管理している技術科の先生がとても、きれい好きだからです。


作業をして少しでも木くず等が落ちていたり、道具が元に戻されないと、殺されます。


異常にきれいな木工室なので、会議やオンライン授業などでの利用のほうが多く、作業などで汚しづらいです。


しかし、物の散乱していない広い木工室でき、道具もすぐ見つかるということはとてもありがたいことです。



2023年2月23日木曜日

「ここぞ!」という大事な時によく外れるiPadタッチャー


 

とても便利なiPadタッチャーですが、本当に「ここが大事な場面」と思って子どもが頑張ってスイッチを押した!と思ったら、iPadタッチャーが画面から外れていることがよくあります。

この場合、タブレットを提示する支援者も力が入り、iPadタッチャーがくっついているかどうかまで、意識が向きません。


ゼリーのような粘着するものが付いてるのですが、つるつるしたガラス面のため、ちょっとした力で外れがちです。


セロテープなどで、しっかりくっつけておき外れにくくすることや延長コードをつけるなどの工夫が必要かと思います。


これやれば、絶対外れないという方法はあるのでしょうか?

2023年2月20日月曜日

Microsoft Teamsの画面共有で、手元で絵本を見ながら、話を聴く

 





小学部、国語・算数でMicrosoft PowerPointを使った読み聞かせをしています。

大画面のモニターに映し出して読み聞かせするのは、もう定番化していると思います。

しかし、それだと画面に目を向けない子や、車椅子をリクライニングしていて顔が上を向いてしまう子、体調によっては床マットに横になって参加している子などがいたりします。

その場合、大きなモニターに目を向けるのは難しいです。

そこで最近は、オンライン学習やオンライン保護者会などで使用しているMicrosoft Teamsで子どもたちのGIGA端末とつなぎ、画面共有して、絵本の絵を映しています。

そうすると、モニターを見られない子どもたちも、目の前で絵を見ることができます。

間違って画面にタッチしても、オンライン画像なので、大丈夫です。

またMTの端末とほぼ同じようにスライドショーを動かすことができます。

電車の音などのBGMは、MTの端末より、1秒程遅れるのですが、音声がずれることにより、面白い音の効果になります。





2023年2月18日土曜日

色のついた電車を使った色の学習について

 色の学習をする場合、1番簡単なのは基本色を全面に塗っただけの単色のカードだと思います。




それが電車になると、色以外の情報が増え、「色」+「電車」と二種類の情報が入り、色の識別に集中できにくくなるのかなと思います。











このように情報量が増えると、選択課題を多様に変えていくことができます。

認知の力が伸びていくと選択肢も増やしていくことができ教材も多様化していきます。

2023年2月17日金曜日

DropTalk「いってきます ただいま」

 





































学級の児童が係活動に行くときに、DropTalkで「いってきます ただいま」のキャンバスを使用してもらっています。

マカトンサインなどで、表現もできる児童たちなのですが、タブレットの音声でも表出できると多くの人が、それに反応でき、コミュニケーションが広がります。

ただ、肢体不自由の子どもたちは、なかなかタブレットの場所まで自分で行くのに制限があります。

うちの学級ではタブレットスタンドに固定して、出入り口の近くに置いてあります。

そうすると出入りのときにすぐ目につき操作しやすなります。

タブレットの固定は肢体不自由の学校においては重要になりますので、いろいろな固定具を工夫する必要があります。

いくらすぐれたデバイスでも、操作しやすい位置にないと宝のもちぐされになります。


2023年2月16日木曜日

BIGMackを好子として使い、いろいろなスイッチ教材をつないで、学習の目的を変える


 











BIGMackにいろいろなスイッチ教材をつなぎ個別学習をしています。

BIGMackは好子として使います。

そして

・スライドスイッチは「物掴んで動かし、始点と終点に気付く学習」
・丸の型はめスイッチは「手元を見て目的の穴に入れる学習」
・△の型はめスイッチは「形を見て方向を直して入れる学習」

などスイッチの種類によって、学習の目的を変化させることができます。


2023年2月15日水曜日

AKKA Smart(アッカスマート)で立って、移動しながらしっぽ取り


 










体育の授業で「しっぽ取り」というのがありました。

内容は、四角い大きな網を高いところから斜めに吊るし、そこにひものついた発砲スチロールの輪っかを、洗濯ばさみでたくさん吊るしておきます。そしてそれを取る活動でした。

歩行が難しく、介助立位でしっぽを取らせたいと思ったのですが、その場合、移動して取ることができません。

そこで、以前、このブログでもとりあげた

AKKA Smart(アッカスマート)で立位を取らせ、後ろから介助しながら、乗りました。

本来、車いすで乗って、車いすごとスイッチで移動する台車ですが、

介助立位させながら、スイッチで移動し、しっぽのところまで行き、しっぽ取りをしました。

立位のまま移動できるので、子どもたちちは楽しかったようです。

当然、本来の使い方ではないため、立位のまま移動すると不安定になるため、安全には十分留意しながら行う必要があります。