2014年3月20日木曜日

高等部卒業式

昨日、高等部卒業式があり、高3の生徒を送り出しました。

今年度の高3は二十名を超える肢体不自由としてはかなり多い学年でした。
進路先は重心施設、生活介護、継続B型、就労移行、一般就労、在宅就労のための訓練機関など多岐に渡りました。

感慨深い卒業式でした。

今年度は日中は学校にいないことが多く、実習の設定や行政や施設との折衝。また今までになく、企業と接する機会が多かったです。

在宅就労に関しての進路先開拓にもかなり展望が開けました。

法改正に伴う医療的ケアが、重心でない地域施設にどれだけ広がるかも今後重要になることを感じています。

卒後の進路や行政とのか関わりを知る特別支援教育の教員が広がれば学校の教育はかなり進展すると思います。



2014年3月7日金曜日

MOCA シンボル 「どうにょう」

保護者向けの進路説明会のスライドで医療的ケアの説明をするときにMOCA シンボルの 「どうにょう」を使用させてもらいました。 

導尿というのは尿道にカテーテルをさして排尿を促す行為です。

自己導尿ができる子どもはいいのですが、他人(学校では主に看護師が実施)でないとできない場合は医療的ケアになります。 

これをシンボル化する場合、リアルすぎるとちょっと痛々しいんですが、MOCAのシンボルの中に「どうにょう」がありました。 

とても分かりやすい、イラストではなく、まさにシンボルだと思います。 

特総研のiライブラリーでダウンロードすることができます。

2014年3月2日日曜日

全校保護者進路説明会PPT

全校の保護者向けに進路説明会を行いました。

重心施設でない生活介護施設で医療的ケアがどのように進んでいくかが、どの区でも焦点になってきています。

東京の重心施設は定員がどこもいっぱいになっていきていて、週5日利用できなくなってきているところもあります。

そのような現状でも、都は新たに重心施設を作るは作る予定はないといっています。

地域の生活介護で医ケアが進むのはいいことですが、生活介護では無理がある重度の医ケアの方がこれからも増える傾向があるので、重心施設を作らないわけにはいかないと思うのですが。

まあ重心施設を作るには莫大な予算がかかるので簡単にはいかないのはわかるのですが。


2014年2月26日水曜日

『成功する練習の法則』

進路の仕事が大詰めを迎え、かなりドツボってます。

ブログ更新がご無沙汰になってます。

『成功する練習の法則』

また今回も書籍ネタかよ。

この題名、もろキャリアポルノっぽいですが、内容はとても具体的で、よいと思います。

翻訳本なので、若干読みにくいですが。

成功といっても金持ちになるとか出世するというんでなく、あくまで自分の目標を達成するにはどいいった練習をするのかというような内容です。

書いた人は全米で話題のカリスマ教師らしいです。

実戦練習ばっかりするんでなく、細分化し、ひとつずつつぶしたていったり、身についた細分化したスキルを統合させていったり、またスピードを落としてゆっくりやったり、どういう方法がいいか考えてから練習するより、まずやってみてから修正、フィードバックはこまめにすぐやるとか・・

自分のドラム練習にもあてはまるなあと思います。

下手なまま、実戦ライブやっても、技術は向上しません。

最近はiPhoneアプリで音楽を半分のスピードで再生しながら、音階が下がらず、同じままというものがあって、とても重宝してます。

難しいフレーズも細分化して統合させるなんていうのも、もろあてはまります。

授業なんかも経験年数経てばある程度できいるようにはなりますが、本当に質をあげようと思ったら、やっぱり効果のある質の高い練習をやらなあかんなあと思わされました。

2014年2月1日土曜日

上岡一世著 「キャリア教育を取り入れた特別支援教育の授業づくり」

この書名だとキャリア教育と聞いただけで拒否反応を示す先生方にとっては絶対手に取らんだろうなと思うぐらい、ベタな感じです。

私も読むまではそうでしたが、読んでみると、最初から最後まで上岡節の直球ど真ん中でズバズバ論じられてます。

ここまで言い切られると逆にスカッとします。

キャリア教育本ってゴチャゴチャ小難しい感じですが、とても分かりやすい言葉ではっきり書かれているので、好感が持てます。

キャリア教育を日々の授業や生活指導に落とし込むにはどういう視点が必要かというのもよく分かります。

キャリア教育は子どもに対する教育というよりは教師自身の考え方や見方、また教師自身が日々、成長させているのか?自分のためのスキルアップキャリアアップ(出世とかでなく)を考えているのか?

「子どもを変えたきゃ教師自身を変えろ」
「量できるより、時間がかっかっても質の高い仕事をする」
「作業学習はその子がいないと困る役割をさせる」
「個別の支援計画を生かせなければキャリア教育は成立しない」
「作業能力よりも大事なのは働く意欲である」

肢体不自由教育には合わない箇所もありますが、その精神には納得させられる部分がありました。

2014年1月28日火曜日

書籍「知的障害特別支援学校のキャリア教育の手引き」の中の肢体不自由重度重複児の実践

書籍の名前の通り、ほとんどの実践事例が知的特別支援学校のものですが、中に一つだけ島根県立石見養護学校の渡部先生の実践事例”重度・重複児の『願い』を大切にした「選択する力」の獲得を目指した取組み”というのが載っています。
これは重度重複障害のある肢体不自由の生徒のキャリア教育についての実践事例です。

ここで登場する生徒さんは自分で選択するということが難しく、表出言語での意思表出も難しい実態があったそうです。

そこで、本人の好きなもの(ここでは甘いスイーツ)を買いに行くことを通して選択する機会を持つこと。買いに行く曜日、時間を決め、スケジュール化する。
6か月間の活動を通し、最初は2つの商品と比べてもなかなか目がいかなかったようですが、続けていくうちに2つのスイーツを見比べるようになり、表情で選択できるようになってきたそうです。

好きなスイーツが選択でるようになると、少しずつ、他の場面でも選択する場面が見られてきたとのこと(外出を表すスイッチ押しと足湯を選択させると悩みながらも、足でスイッチに触れた。待つこと10分)。

選択することで自分の意思が相手に伝わるのが分かり、それが自信になったのか、他の場面でも選択することが徐々に増えっていたとのこと。

選択することが主体的に生きることの第一歩ということ。キャリア形成の原点ということを教えていただいた実践だと読んで思いました。

石見養護学校の渡部先生は知的障害の職業教育等の実践が多いキャリア教育の中でも、重度重複の肢体不自由の実践を重ねておられ、全国のキャリア教育研究で中心的に頑張っておられます。

先日の魔法プロジェクト実践報告の重度重複障害肢体不自由児のOAKの実践報告の後、中邑先生がiPadやOAK等の支援機器でその子のコミュニケーション能力が分かったとして、大事なのはその次にどうなのか?だとおっしゃっていましたが、その子がその力を他の場面に応用したり、広げていき、主体的に生きる力を身に着けていくよう促していいくのが大事だと思いますし、それがキャリア教育なのではないかな。

2014年1月26日日曜日

魔法のランプ報告会 OAKのモーションヒストリーに関する報告

今年も東大先端研で行われた魔法のランプ報告会に参加させていただきました。

今回、一番感銘を受けたのが高松養護、谷口先生が発表したOAKのモーションヒストリーに関する報告でした。

OAKは人の動きをとらえて、それをスイッチとしてパソコン等を操作することができるというのは、かなり知られています。

かなり微細な動きをスイッチ化するために人の動きを記録化するのが、モーションヒストリーの機能だそうですが、それを利用して重度重複障害のある肢体不自由の子どもの微細な動きを記録化するという発表でした。

自立活動を主とする教育課程での肢体不自由教育は特別支援教育の中でも特に専門性を要するものだと思います。

その中でも特に障害が重いといわれる肢体不自由児が何を感じ、どのような表出をしているのかを捉えるのはとても難しく、経験の浅い教員は捉えることが至難の技です。

経験が豊富で、職人技を持っている先生はとても細かくそういったお子さんの表出を捉えることができます。

「この生徒はJAMES BROWNのMANS MANS WORLDが一番のお気に入りなんです。」と経験豊富な先生に言われたときには度胆を抜かれました。

しかし、経験豊富な先生はそれがわかるんだとしても、経験豊富でない外野の教員から見れば、それを証明するものは?・・・となる。

一つの解決となるのが、インリアルアプローチに使われるビデオ記録法ですが、ビデオでとっても、わからないぐらいぼ微細な動きをこのモーションヒストリーは捉えて、画像に残すことができます。

モーションヒストリーは動いてる部分だけを色で残すことができるそうです。

谷口先生の発表では対象のお子さんが教員がいるときと、いなくなったときのわずかな動きの違いを画像で見せてくださいました。

そういった成果だけでなく、まだまだ、課題はたくさんあるとおっしゃっていましたが、そういったところもてても好感が持てました。

OAKってこんな使い方もできるんだと感心した次第です。

発表の内容はすでにUPされています。


NHK for School 道徳ドキュメント 「会社に行かない会社員」

NHK for School 道徳ドキュメント 「会社に行かない会社員」という映像がNHKのHPで見られます。

これはOKIワークウェルという在宅就労を本格的に始めた特例子会社で活躍する社員を題材にした番組です。

一般の学校の道徳用の教材として使えるようになっているみたいです。

とてもよい動画なので、ぜひご覧になってください。

わが校ではこの会社が在宅就労を初めて間もない2004,5年ごろ、学校でネット環境を整え、会社の協力を得て在宅就労を見据えた実習を行ったことがあるそうです。

今年度はわが校の高等部の生徒がワークウェルコミュニケーターを使って生徒の自宅で実習を行わせていただきました。

ワークウェルコミュニケーターは自宅にいながら、会社や他の在宅社員と会議や会話を同時に行うことができる装置です。


生徒はワンキーマウスを使ってメールの送受信や名刺づくり、書類作成等の課題に取り組みました。

短い実習でしたが、生徒はもちらんのこと、教員側もとてもよい経験、勉強になりました。


2014年1月25日土曜日

Bluetoothキーボードにスイッチジャックを取り付ける改造 マジカルトイボック スバージョン

先日のマジカルトイボックスの二日目で用意されていたBluetoothキーボードの改造きっとを2つ購入していましたが、まだ作ってなかったので空き時間を見つけて作ってみました。

 サウンディングボードやトーキングエイド フォー iPadも簡単にスイッチ操作できます。

マジカル事務局の小松先生がとてもわかりやすいマニュアルを用意してくださっており、しかもスピーカーコードの銅線も丁度工作しやすいように出してくださっておりました。
おかげさまで、失敗もなく容易に半田付けすることができました。


このキーボードはAmazonで三千円未満で購入できますし、ジャックを取り付けてもそのまま普通にiPhoneやiPadのキーボード入力に使えます。


以前、ブログで紹介したミニキーボードだと半田付けしたところが取れやすいですし、改造した後はスイッチ操作にしか使えませんので、このキーボードの方がとても良いと思います。

2014年1月18日土曜日

スイッチでトレイントイを動かすNeil Youngとそのお子さん(OneSwitch.org.ukブログより)

OneSwitch.org.ukのブログから。

20年前の映像です。

システムの開発にもNeil Youngが関わってたそうです。

音楽やりながら、学校作ったり、家族のこともしっかり考えてるこの人はすごいなあ。

このお方は60代後半になってもバリバリのロッカーです。

個人的にはバッファロースプリングフィールド時代が大好きです。